症状が強ければ効果を感じにくい人もいるかもしれませんが、概ね軽減します。そんな、ぎっくり腰の即効ストレッチとやってはいけないストレッチを紹介します。
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ぎっくり腰の即効ストレッチ
ぎっくり腰の即効ストレッチは大腰筋のストレッチです。大腰筋とは、腹筋の奥にあり背骨を前側から支えている深部にある筋肉(インナーマッスルといわれるもの)。
ぎっくり腰を起こしてしまったために出る痛みによって、この大腰筋という筋肉が、普段よりも硬くなってしまうと、腰回りの動きが異常に堅くなってしまいます。そのため痛めた筋肉への負荷も大きくなり激痛が起こるために動けなくなってしまいます。
ぎっくり腰の場合は、傷ついた脊柱起立筋の痛みだけでなく、脊柱起立筋の痛みによって腰周りをロッキング(こわばり)させてしまっている大腰筋が脊柱起立筋の痛みを増強させています。
逆に言えば、腰周りのロッキング(こわばり)を解除して脊柱起立筋の負担を減らしてあげれば、痛みは全部取れなくてもかなり軽減します。人によっては、これを1回しただけでも日常動作に問題ないくらいに軽減する人もいます。
大腰筋のストレッチ方法-1
- 右足を前に、左足を後ろにして左膝を床につきます。
- 腰は反らせないで、体全体を前に移動します。
- 左足のソケイ部(付け根のライン)の奥にストレッチされた感覚があればOKです。
- 反対側の足も同様に行います。
大腰筋のストレッチ方法-2
- 仰向けに寝ます。
- 両膝を立てます。
- 右足を左膝に引っ掛け右足の重みで左膝を右側へ倒します。
- 骨盤の左側が浮き上がらないように右の臀部に拳を入れる。
- 左足の股関節の奥に力がかかる感じがあればOK。
- 反対側も同様に行います。
これらのストレッチで大腰筋を刺激するのは、脊柱起立筋には負担はかからないのでぎっくり腰の時でも行えるストレッチの一つです。
ぎっくり腰で傷めやすい筋肉
ぎっくり腰で多いのは、背中側にある腰の筋肉(脊柱起立筋)をいためるタイプの筋・筋膜性腰痛と呼ばれるもの。
脊柱起立筋の働き
この脊柱起立筋は、背骨を背面で両側から支えている筋肉です。腰に手を当てると自分で触れることの出来る筋肉です。
この筋肉は背骨をまっすぐ伸ばしている時は、脱力しています。前屈する時、前屈の状態を保つ時、前屈の状態から体をまっすぐに戻すときに特に力がかかります。
少しでも前や横に上半身を傾けた場合に力がかかります。まっすぐ背中を伸ばしていれば大丈夫だが、前にカラダを傾けると激痛が起きるというのは、この脊柱起立筋をいためたタイプのぎっくり腰です。
なぜ、ぎっくり腰の時にストレッチはいけないのか?
脊柱起立筋を痛めた場合は前屈のストレッチをしてはいけない理由
筋肉は細かい繊維で出来ています。ぎっくり腰は、この繊維が傷ついて(切れて)締まった状態です。ぎっくり腰になると、捻挫や打撲などの怪我と一緒で炎症が患部に起きています。その筋肉を伸ばすということは、傷口を広げるようなものです。
ストレッチは急性期の炎症が無い場合なら積極的に行って筋肉を柔らかくするのに有効ですが、一度筋肉が傷ついて怪我をした状態であれば、やるべきケアではありません。痛めた筋肉は伸ばしてはいけないというのはこういった理由からです。
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ぎっくり腰の時にやってはいけないストレッチ
これらの理由から、腰を伸ばすようなストレッチは厳禁です。確実に悪化します。側屈も傷めた側の筋肉を伸ばすのは症状を悪化させます。例えば、左の脊柱起立筋を痛めていたら右の側屈は左脊柱起立筋の状態を悪くします。
- 前屈
- 側屈
- 回旋
脊柱起立筋をダイレクトに伸ばすようなこれらのストレッチは、受傷後数日(炎症が有るうち)は行わないでください。
ぎっくり腰の応急処置
急性症状の場合は、
- 安静
- アイシング(冷却)
- 圧迫
これらが基本的な応急処置です。
1、安静
痛めた腰の筋肉に力を加えないだけでなく、筋肉を揉まない、温めないなども安静の方法として理解していてください。
2、アイシング
炎症と痛みを抑えるのにアイシングは効果的です。受傷後48時間はアイシングをするとその後の痛みの引きが早くなります。特別な道具は必要なく、ビニール袋に氷を入れてアイスバッグを作りそれを当てます。1回につき20分。1回冷やしたら3時間空けてください。その後コレを一日のうちに3回くらい繰り返すとよいです。
3、圧迫
コルセットやさらしなどを使って、腰を圧迫して腹圧(お腹の中の圧力)が上がった状態にしておくと、痛めた筋肉を休めることが出来るので痛みが軽減します。
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まとめ
ぎっくり腰の場合ストレッチは一般的には厳禁とされていますが、即効で軽減するストレッチもあります。大腰筋のストレッチです。
大腰筋をストレッチで緩めることで痛めた腰の筋肉が治るわけではありませんが、腰周りのロッキング(こわばり)が取れるので結果的に脊柱起立筋への負担が軽減して痛みも軽くなります。
慢性腰痛の場合も大腰筋の緊張からくることが多いので、覚えておきたいストレッチの一つですね。
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